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映画『アイズ・ワイド・シャット』~Eyes Wide Shut?(1999年)
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『アイズ ワイド シャット』(Eyes Wide Shut)は1999年製作のアメリカ映画である。
スタンリー・キューブリック監督の遺作となった。
原作はアルトゥール・シュニッツラーの『夢小説』(1926年)。
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あらすじ
ニューヨークの開業医ビルとアリスの倦怠期を迎えている夫妻は、ビルの患者で友人のジーグラー夫妻が開いたクリスマス・パーティーに招かれる。パーティーは豪奢な雰囲気だが、知己のいないビル夫妻は馴染めない。ビルは旧友でピアニストのニックに再会し、アリスはビルと別れて個別にパーティーを楽しむことにした。
ビルは旧交を温めた後、以前の患者で魅惑的な女性たちに誘惑され、アリスはハンガリー人の紳士に誘惑される。ビルが女性たちと語らっている時、ジーグラーの使いが呼びに来た。
駆けつけると、そこには狼狽するジーグラーと、
裸で倒れた若い女性マンディーの姿があった。
ジーグラーの話によるとドラッグを吸引したという。ビルの適切な処置でマンディは一命を取りとめ、ジーグラーは感謝しつつもこのことは誰にも言わないようにと念を押す。
自宅に戻った二人はマリファナを吸いながら抱き合っていた。
パーティーでのお互いの出来事を語り合ううち、ふとしたことから口論になる。ビルの「男は浮気をするものだが、女性は本質的にそうしたことは考えない」という意見を一笑に付すアリス。彼女はかつて家族で行った旅行先で、たまたま見かけただけの海軍士官に激しい劣情を抱き、実際には何も無かったものの「彼が私を求めたら、私はビルも娘も全てを捨てて彼の元へ行っていた」と語る。
妻の告白に衝撃を受けるビル。そこへ患者のネイサンソンが急死したという知らせが入った。ビルは衝撃冷めやらぬまま、ネイサンソンの家へ向かう。
ネイサンソン宅へ向かう車中で、ビルはアリスが海軍士官とセックスをしている妄想を抱き、懊悩する。ネイサンソン宅では娘のマリオンが父の死を見取っていた。ビルはマリオンを慰め、彼女は数学教授と結婚して引っ越する予定だと語る。祝福するビルだが、いきなり彼女はビルにすがりつき、キスをした。「結婚はしたくない。あなたのそばにいたい」と語るマリオンを、ビルは父の死で動転しているだけだと諭す。そこへ娘の婚約者が駆けつけ、ビルは悔やみの挨拶を述べて辞去した。
再び妄想に取り付かれ、深夜のニューヨークを徘徊するビル。そこへ若い女性が声をかけてきた。彼女の名はドミノ、娼婦である。
ビルはドミノの誘いを受け、彼女の家へ向かう。内容や金額についての交渉が落着し、いよいよ情事に及ぼうとした刹那、ビルの携帯電話が鳴った。「いつごろ帰るのか」というアリスの電話だった。ドミノはビルの妻からの電話であることを悟り、ビルは「やはり帰るよ」と言った。お金はいらないと言うドミノだがビルはどうしても、と彼女に約束の金額を渡す。
再び街をさまようビル。たまたま見かけたバーでニックが演奏していることを知り、ビルは入店した。中へ入ると演奏はすぐに終わってしまったが、ニックはビルを見つけてやって来た。お互いの近況を語った後、ニックはふと「この後もう一仕事ある」と語る。訝しがるビルだが、不定期にある仕事で、いつもどこか違う場所で催されるパーティーでの演奏だという。目隠しをされているが、ある時ふと見えた時にはとても奇妙なものと、とても奇妙な女が見えたという。その時ニックの携帯電話が鳴った。電話を受けながらニックは「FIDELIO(フィデリオ)」とメモをした。次の仕事に関わりがあると気づき、説明を求めるビル。ビルは興味を持ち、どうしてもそのパーティーへ参加すると言う。「自分で勝手に行く。決して迷惑はかけない」と言うビルに、ニックは「フィデリオ」はパーティーの入場パスワードだが、中へ入るには黒装束と仮面が必要だと説明し、こんな時間にそんなものは調達できないだろう、と言う。ビルはニックと別れ、以前の患者が経営しているレインボー貸衣装店に向かう。しかしその店は経営者が代わっていた。ビルは身分を明かし、特別料金を払うことで衣装を貸してもらえるよう要請する。店主は応じてビルを招き入れる。店内に入ると店主が不審な気配に気づく。店の奥で店主の幼い娘と日本人男性2人が情事に耽っていたのだ。
警察を呼ぶと怒鳴る店主は日本人を閉じ込め、娘を部屋から追い出す。娘は去り際、ビルに思わせぶりに囁きかけ自らの肉体を誇示した。
ビルは再び妄想に襲われながら、タクシーで会場へ向かった。少し先で車を待たせ、ビルはいよいよ邸宅へ潜入する。
「フィデリオ」の言葉で難なく中へ招き入れられた。
装束と仮面を付け、広場へ出たビル。そこでは大勢の黒装束と仮面を纏った人物が集っていた。ビルへ謎めいた会釈を向ける人物もいる。
広場の中心ではニックの演奏する重厚なオルガンに合わせて、司祭が仮面を付けただけの裸の女性たちを操っていた。
女性たちはそれぞれ1人ずつのパートナーを選んで別の部屋へ移動していく。
ビルが向かうと、その部屋では仮面を付けた裸の男女がもつれ合っていた。これは巨大な仮面乱交パーティーだったのだ。
どの部屋でも目を疑うばかりの光景が繰り広げられている。陶然とするビルの元へ1人の女性が歩み寄り、ビルを連れ出そうとする。
そこへ別の女性が現れ、ビルを人気の無い場所へ連れて行く。彼女は「ここはあなたの来る所ではない。命に関わるから早く帰りなさい」と言う。不審に思い、女性に正体を明かすよう要求するビル。そこへ執事がやってきて、ビルに「タクシーの運転手が用があると言っている」と語る。ビルは広場へ戻るが、そこには運転手ではなく仮面と装束を纏った大勢の人物や司祭がいた。
司祭の「入場のパスワードはフィデリオだが、ハウスのパスワードを伺いたい」という問いかけで、ビルは部外者であることが露見したことに気づく。
司祭に問い詰められ、仮面をはずすビル。さらに裸になるよう要求され窮地に追い込まれたビルに、「やめて!」と声がかかる。先ほどビルに話しかけた女性だった。彼女は、自分がビルが受けるべき制裁の身代わりになるという。
ビルは狼狽するが既に契約は成立した。「これ以上詮索するな。他言もするな」と警告を受けた上で、ビルは無事に帰宅することが出来た。家に戻ると、アリスが夢にうなされていた。その内容を聞くビルに、アリスは泣きながら語りだす。どこかの街で自分とあの海軍士官がセックスをする、さらに回りでも何百人もの人間がセックスをしており、アリスも何人もの男に抱かれている、そしてそれを見ていたビルをあざ笑う……。
翌日、ニックのホテルへ向かうビル。しかしニックはいなかった。ゲイのフロントに事情を聞くと今日の朝早く、胡乱な人物と連れ立って出て行ったという。さらにニックには殴られたらしい跡があったという。続けて貸衣装店に向かうビル。仮面を紛失したことに気づき、弁償する。その時店主の娘と昨日の日本人たちが出てくる。店主によれば「話がまとまった」ということで、店主はさらに「また必要があれば何でも用意しよう。衣装に限らず」と娘を抱き寄せながら語る。再び妄想に襲われたビルは、仕事を切り上げてパーティーのあった邸宅へ向かう。しかし入り口は硬く閉ざされており、やってきた執事は何も言わずビルに封書を渡した。中には「これは2度目の警告だ。これ以上詮索するな」と書かれていた。
夜になり、帰宅したビル。彼は娘の勉強を手伝うアリスを見ながら、夢の話を思い返す。ビルは職場へ戻るが仕事が手につかず、マリオンの家へ電話をかける。だが電話口に出たのは婚約者の数学教師だった。ビルは無言で電話を切った。今度はクリスマスのプレゼントを持ってドミノの家へ向かう。だが彼女は不在だった。同居人に話を聞くと「出て行った。帰らないかも知れない」と言う。理由を尋ねるビルに「あなたは昨日ドミノと一緒にいたのね。それなら正直に言うわ」と言い、ドミノが今日HIV陽性であることが判明したのだと語った。
不審な人物に尾行されていることに気づいたビルは喫茶店へ逃げ込む。そこで読んだ新聞に、ミスコンの前女王がドラッグのオーバードーズ(過剰摂取)で倒れたという記事が載っていた。ビルはある予感を抱き、搬送された病院へ向かう。医師の立場を利用して女性に面会しようとするが、既に死んだと聞かされた。安置所でビルは女性の遺体に対面した。
それは紛れもなく、ビルがジーグラーの家で命を救ったマンディーであり、そして昨日の乱交パーティーでビルの命を救った謎の女性だった。
その時、ジーグラーからの電話が鳴った。彼の家へ向かうビル。ジーグラーはビリヤードに興じており、ビルを誘ったり酒を振舞おうとしたり鷹揚な素振りをするが、ビルはいずれも断り話を聞こうとする。ジーグラーは事件の真相を語りだした。彼はあの乱交パーティーの参加者だった。あのパーティーは著名人が多く集まる、とても危険な集会なのだ。パーティーの後でビルを尾行させたのも、ニックを連れ出させたのもジーグラーだった。そして「ハウスのパスワード」などは存在せず、ビルはタクシーで来たこと、貸衣装のレシートがあったことから素性が露見したという。さらに、あの謎の女性は娼婦だったと語る。だが、あの会場での危機は全て茶番で、ビルを脅すためにやったことだという。事実マンディーはあの後、「いつも通りに」乱交に加わっていたという。マンディーの死亡記事を見せ、彼女を殺したのか、と問い詰めるビルに「あの身代わりの茶番とは関係ない。彼女は普段から中毒だった。時間の問題だった」と告げるジーグラー。こうして、いまや全てが明らかとなった。
帰宅したビル。身も心も憔悴して、眠るアリスのベッドに倒れこみそうになるが、アリスの横にはあの無くしたはずの仮面があった。ビルは泣き崩れ、驚いて起きたアリスに「全て話すよ」と言った。
ビルとアリスは娘と一緒にクリスマスプレゼントを買いに来た。賑やかなデパートの中を走り回る娘。いつしか夫婦は二人だけの会話に没入していた。色々あったけれど、生きて帰ってきたことに感謝すべきと語るアリス。そして夫婦の絆を確かめ合うために、今すぐしなければならない大事なことがあるという。「それは何だい」と聞くビルに、アリスは言った。「ファック」。
概要
キューブリックがこの作品の映画化を志したのは、1970年代にまで遡る。1972年には映画化権を取得するが、他作品の制作などに忙殺されるなどにより実現が危ぶまれた。1990年代に入りようやく制作が本格化し、共同脚本家に『ダーリング』でアカデミー賞を受賞したフレデリック・ラファエルが起用された。なおキューブリックは当初、作者と題名を伏せた原作をラファエルに送ったものの「古臭い内容だ。まさかシュニッツラーか?」との返事を受けた。2人によって内容は現代劇に改められ、またキューブリックの意志で儀式の描写が作品の要になることも決定した。
1995年12月、ワーナー・ブラザーズは「キューブリック監督が新作を制作する。夫婦の嫉妬をテーマとした作品でタイトルは『EYES WIDE SHUT』、主演はトム・クルーズとニコール・キッドマンである」と発表した。私生活上でも夫婦であり、共に大スターでもあるクルーズとキッドマンの共演は大きな注目を集めるが(2人は結婚後の共演はこの作品が初めてだった)、それゆえに「完璧主義の監督に、多忙なスターが合わせられるだろうか?」などと完成を疑問視する向きもあった。キューブリックは過去に、制作が中断した作品がいくつかあることも不信を高めた。
1996年11月から撮影が始まるが、キューブリックの意志により秘密裏に進められたため、その内容も全く外部へは知らされなかった。キャストの交代などにより撮影は長期化し、1998年4月まで延々400日以上に及ぶギネス記録となった(後述)。なおクルーズ夫妻はこの作品に臨むため、ロンドンへ移住していた。
撮了後はキューブリック1人の手で編集が行われる。『2001年宇宙の旅』など音楽にも定評のあるキューブリックだが、この作品ではドミートリイ・ショスタコーヴィチの『ジャズ組曲 第2番 ワルツ2』(当時の名称)とジェルジ・リゲティの『ムジカ・リチェルカータ』が印象的に用いられた。1999年3月2日、キューブリック、トム、ニコール、WBスタッフの4人による極秘の0号試写が行われるが、5日後の1999年3月7日にキューブリックは急死する。その直後にキューブリック自身が手がけた予告編が公開された。主演の2人に加え、結果的に監督の遺作となったという話題性も上乗せされて、7月以降のロードショーでは、日本やアメリカも含め世界的なヒット作となった。
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